【訪日外国人数】2025年7月の訪日外国人数は3,437,000人で7月として過去最高も一部アジアで訪日減少

2025年8月20日に日本政府観光局(JNTO)から7月度の訪日外国人数の推計値が発表されました。本記事では、JNTOからの発表をもとに作成しております。
2025年7月の訪日数は単月として過去最高の3,437,000人
JNTOの発表によると、2025年7月度の訪日外国人数は推計343万7,000人で、前年同月比で4.4%増となり、昨年同月を14万人以上上回り、7月として過去最高の訪日数となりました。
7月は夏休みなどのスクールホリデーがある国/地域が多くなるため、東アジアや欧米豪での訪日数が伸びやすい傾向にあります。一方で東南アジアなどの一部では、夏の日本の暑さから訪日が落ち着く時期となります。
東アジアでは中国台湾、欧米豪ではアメリカ、フランスを中心に訪日数が増加した7月となりました。
1-7月の累計は24,955,400人となっており、香港をのぞく全ての国/地域で前年同時期を上回っています。
伸び率のトップはロシアの102.9%、次いで中東地域の54.2%、3位に中国本土で47.9%となります。
国・地域別訪日客数
国/地域別での2025年7月度の訪日外客数です。
2025年7月で最も多く訪日したのは中国からの訪日で、97万4500人となっており、続いて韓国の67万8600人、台湾からの60万4200人、アメリカで27万7100人、第5位に香港から17万6000人の順となっています。
東アジア(韓国・中国本土・台湾・香港)の4エリアでは、台湾で単月として過去最高、中国は前年同月比を上回っております。韓国、香港は両エリアとも前年同月比を下回った結果となりました。
韓国は各地への増便等の空港座席の増加があったものの、中国や東南アジアなど日本以外への旅行ニーズの高まりと、7月に日本で発生するとされた地震情報の拡散により、前年同月比に比べ10%ほど減少しました。
中国本土では各エリアへの新規就航や増便、スクールホリデーの影響等で、訪日数は前年同月比を25%以上上回っています。
台湾でも、新規就航や増便、チャーター便の運行、スクールホリデー等の影響により、単月として過去最高の訪日数になっています。
香港ではスクールホリデーの影響もあるものの、SNSで拡散された7月に日本で地震が起こるという噂の影響が大きく、また香港付近での台風によるエアーへの影響もあり、訪日数は前年の7月から36.9%の減少です。
東南アジアにおいては、タイ、シンガポール、マレーシア、フィリピンで前年度を割っています。東南アジアの一部については7月は訪日需要が落ち着く時期であるとともに、他の国への旅行需要の増加や日本の夏の酷暑が報じられている地域もあり、減少に転じています。一方でインドネシア、ベトナム、インドでは3か国とも7月として過去最高を記録しています。
欧米豪では、全ての市場で前年同月比を上回っており、特にロシア(99.1%増)、スペイン(29%増)、ドイツ(23.9%増)、フランス・メキシコ(23.7%増)と好調な結果となっています。スクールホリデーが始まったことや、航空便の座席増加が主な理由となります。
まとめ
7月度は多くの市場で夏休みシーズンとなり、スクールホリデーがはじまります。訪日数においても、スクールホリデーがあることにより前年同月比を上回っているエリアが多数ありました。
しかし、アジアの一部地域(韓国・香港)では、日本で7月に発生するとされていた地震の噂がSNSで拡散され、その影響から訪日数が前年の7月と比較して減少する事態となっています。
中国や欧米豪での伸び率が大きく、訪日数合計では7月として過去最高の数字にはなっていますが、前年比4.4%増は今年度一倍低い伸び率でした。
好調に伸びている一方で、自然災害や予測困難な要因によるリスクにも見舞われ、できる限りのリスクヘッジや対策も同時に検討すべきということが改めて重要に思えた月となりました。
右肩上がりの訪日数の中、さまざまな業種の企業さまからインバウンド向けプロモーションのご相談をいただくことが格段に増えております。まずは貴社がターゲットとすべき国・地域がどこなのか、どのようなプロモーション手法が最適なのか、インバウンドに対しどのように対応すべきか等のお悩みがございましたら、お気軽にご相談ください!
一部にはなりますが、以下は弊社でのグローバルプロモ―ションの実績となります。ご興味のある施策がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
この記事の執筆者

日本の大学を卒業後、イギリスの大学院に進学、国際ツーリズムを専攻し修士号を取得。2016年入社。 一人息子がいるワーキングママ。漫画が大好きです!